映画で学ぶ知の技法

「新しい」文化との接触

今晩は、本日も粛々。

 

真田広之さんが監修と主演を務める「SHOGUN(将軍)」が、

エミー賞18冠という、とんでもないことをやっちゃいました。

 

寺子屋名物「映画で学ぶ知の技法」で、

真田さんが出演している『ラスト・サムライ』を、

高校入試が終わった中3だけにやっています。

 

もちろん、生徒からの人気が、毎回高いからというのもありますが、

『ラスト・サムライ』以降、ハリウッドに渡った真田さんが、

きっと何かを成し遂げるであろうと信じて、

14年間毎年、扱ってきましたので、

感慨ひとしおです。

といいますか、予想を遥かに上回る活躍にびっくりしているくらいです。

 

かつて、高校の先生や予備校の先生が、

次期芥川賞受賞者みたいな、世の中の動きを当てているのをみて、

勝手に憧れていたのですが、

自分が少しはできるようになってきても、特段嬉しいことはありません。

 

というのは、

真田広之さんが時代劇のすごさをいうものを、

アメリカで証明してみせましたが、

肝心の国内はどうでしょう?

 

時代劇らしいものは大河ドラマと、

季節の特番くらいでしょう。

実際、テレビで時代劇が少なくなって、かつらを作る職人さんも少なくなっているとか。

 

海外が評価する日本文化は、

肝心の日本で滅びそうになっているというのは、

私が好きな服の世界でも、同じです。

 

ただ便利だから用いる、それも立派な行動のひとつなのですが、

素晴らしいから使う、

作っている人の工夫に敬意を表すために使う、

というような、

消費行動に気持ちが乗っかったありかたを、

今の子たちは観る機会があるのだろうか?と思います。

 

真田さんの今回の賞が、

「日本すげぇ」なんかで終わってしまわず、

日本人たちが今まで知らなかった日本文化を、

新たに知る機会になってくれればと、

切に思います。

 

ごんぼっち