今晩は、本日も粛々。
寺子屋文庫と呼んでいる本棚があるんです。
これを活かすために、
小学生には国語に読書会の授業を入れています。
歴代いろんな生徒がこの寺子屋文庫に触発され、
二水→早稲田理系に進んだ子は、数学解法事典を愛読していて数学は常に校内トップレベルでしたし、
泉丘→早稲田文系に進んだ子は、かなりの分量を読み漁っていましたし、
附属→東大文系の子は、ファクトフルネスというベストセラーで人生観が変わったと言っていましたし、
七尾→摂南大薬学部に行ったこと、七尾→福井医療大に進んだ子は、
世界史を変えた薬を愛読していました。
そんなの挙げたらキリがないのですが、
今の中学生の保護者から、こんなお知らせをいただきました。
高校生の国語の授業の時に話していたのを聞いてから、森鴎外の強烈なファンになり、
記念館にも行きましたし、未読書やグッズを買いまくりまして、
小さな子どもが念願のおもちゃを買ってもらったかのように大喜びでした。
先日は墓参りもしてきました。
今も、森鴎外がどんなに素晴らしいかを私に熱く語っています。
いろいろ読みましたが、「妄想」が特に好きなようです。
『妄想』なんて通ですねー。
鴎外の考え方の真骨頂みたいな話ですよ。
私は鴎外の歴史小説が好きだったので、
高校時代は『歴史其の儘、歴史離れ』をよく読んでいました。
そもそもきっかけは、
「映画で学ぶ知の技法」という、映画で人間・社会分析を行う授業で、
私が鴎外の話をしていて、興味を持って、
高校生の国語の授業で、高3生が太宰に興味を持って読み漁っていると言っていたのを聞いて、
実際に本を買いに行ったそうです。
寺子屋は「知的好奇心の余熱で、点数・合格を勝ち取る」という理想を掲げています。
こういう寺子屋の文化は、
先輩から後輩たちに受け継がれていったり、
後輩をみて、先輩が刺激を受けて、伝播していったりするものです。
寺子屋は幼児教育を行っていますが、
幼児教育の師匠が寺子屋に特別授業で来てくれたときに、
当時の高校生たちが、
「将来親になったら、子どもにやりたいから」と、
自発的に参加した子たちが何人もいました。
本で学問そのものに興味を持ったり、
同い年しか目に入らない空間では及びもつかない発想を持ったりというのは、
「成績」という数字では直接影響はありません。
ただ、こういう点を持った子たちが、どう成長していくのか、
ワクワクしない大人はいないと思います。
偏差値で測れるような賢い子は、大手塾さんが頑張って育ててください。
偏差値で測れないような立派な子を、寺子屋は育てたいのです。
ごんぼっち